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サルのむし歯

こんにちは。品川シーサイドイーストタワー歯科の歯科医師、大森です。

本年もよろしくお願いいたします。

今回はある動物園での話を紹介します。
獣医が動物舎を見廻っていると、サルが死亡していることを発見しました。
昨日まで元気だったのに、突然のことで獣医にも死因がわからなかったそうです。
1年後、そのサルの骨格標本を見て、その理由がわかりました。
原因は歯だったそうです。

亡くなったサルの骨を観察すると後頭部に穴が開いており、また上顎の牙が折れむし歯になっていました。
これは牙の虫歯が歯の根の先にまで達し、上顎の骨を溶かし脳まで達してしまったことを示しています。

動物界では歯の病気が命に直結することは少なくないそうです。
理由は、動物は顎の骨が薄いため、歯に感染が生じると容易に骨に達し、近くの重要臓器に細菌感染が生じるからだと言われています。

さて人間はというと、大昔では虫歯が重篤な死因であった時代もありました。
現代は歯磨きの習慣が当たり前になっていますが、習慣化されていない時代では虫歯は人類の脅威であったようです。

サルの虫歯も人間の虫歯も基本的には同じ進行を示します。
虫歯が進行し、中の神経が死んだままの状態が続くと、歯の根の先に膿がたまります。
歯の先の膿は周囲の骨を溶かしたり、まれに血管から体中にまわってしまう事もあります。
この菌が、心臓につけば心内膜炎、腎臓につけば腎炎、脳につけば脳炎などさまざまな病気の原因になります。

たかが虫歯、されど虫歯。
毎日の歯磨き、定期健診はやはり重要ですね。

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