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プラークのお話

こんにちは。品川シーサイドイーストタワー歯科の歯科医師、大森です。

患者さんからよく、朝の歯磨きは、1日何回するべきか質問を受けます。
理想の回数は1日4回、毎食後と寝る前と、私は考えています。
しかし、正しい知識を持たずに、ただ惰性で行う歯磨きは、歯にとって有害になってしまうこともあります。
歯磨きは正しい知識、正しい方法で行うことが大切であると私は思います。

まず歯磨きの目的は、食べかすを取ることと思っている方が多いのではないでしょうか?
これは半分正解です。
正解は歯垢、つまり歯についた垢を取り除き虫歯や歯周病を予防することです。
では歯垢と食べかすは何が違うのしょうか?

歯垢とは、口に中にある食べかすに細菌が群がって固まったもので、プラークと呼ばれます。
このプラークは実に汚くて、1g中に何億匹という数の細菌が固まっています。
口の中は暖かく、湿度もあるので細菌にとっては格好の棲家となるわけです。
口臭の原因はこの細菌の出すガスであることがほとんどです。

また、やっかいなことに歯に付く細菌はある程度成熟するとバリアを作り、剥がれにくくなります。
これをバイオフィルムといいます。
日常で見かけるものとして、お風呂や排水溝のヌメリが有名です。
つまり、口の中の汚れは、水回りのヌメリと性質は似ていることになります。
想像するだけでも汚いことがわかりますね。

ではこのプラークを取り除くにはどうしたらいいのでしょう。
まず、細菌の栄養となる食べかすをお口に残さない。
これは毎食後の歯磨きでできると思います。
しかしプラークは短時間の歯磨きでは取り除けません。

プラークの除去は、お風呂場の頑固な汚れを取るときのイメージと同じです。
力を入れず、細かい動きで磨くと汚れは徐々に取れてきますが、強い力で大きく動かしても汚れは伸びるだけで取り除けません。
歯磨きも同様で、軽い力と細かい動きで効率よくプラークを除去できます。

1本1本の歯に対してこのように丁寧に磨いてもらうと、やはり10分程度は時間がかかってしまいます。
ただ1日1回でもこのじっくり磨きをしていただくだけで、かなりむし歯、歯周病のリスクは軽減できます。
また寝ている間は唾液の分泌量が大きく減少し、口の中の細菌の数がどんどん増えてしまいます。
寝る前に少しでも細菌の数を減らすため、寝る前の歯磨きが一番大切であると言えます。

さらに一番大切なことは、きちんとプラークが取り除けているか、定期的にチェックを受けることです。
日々のじっくり磨きと定期的なチェックで健康なお口を維持しましょう。

やさしく痛くない品川の歯医者|品川シーサイドイーストタワー歯科 品川シーサイド駅 1分

日付:   カテゴリ:予防